不思議な対話


16回目

(〜)は私の心を文章化しています。
状況を説明することもあります。

世「こんにちは、行代ちゃん。」
行「こんにちは。」
世「ふうむ。」
行「元気なさそうね。」
世「ご飯を炊き忘れて、飯抜きですから。一応、おかずだけ食べてきました。」
行「へえ、そうだったの。」
世「そうなのです。」
行「それ、かなりバランス悪いよね。」
世「たんぱく質が足りません。」
(行代ちゃんが少し不思議そうな顔をする)
世「何か?」
行「ううん。何でもない。」
世「ちょうどパンも切れていたからなあ。辛いっす。」
行「何か買ってくればいいじゃない。」
世「いや、お金も切れておりまして。」
(2人共に笑う)
行「少なくとも、これが終わるまでは倒れないでね。」
世「分かりました。でも、たんぱく質が足りないと脳が働かないな。」
行「・・・。さっきから、たんぱく質って言ってるけど・・・」
世「たんぱく質がどうかしましたか。」
行「炭水化物じゃないの?」
世「え?」
行「ご飯とかパンとかに入っている栄養素のことでしょ。」
世「はい。」
行「じゃあ、炭水化物じゃないの。」
世「あれれえ。間違っていましたか。おかしいなあ。」
行「だいたい、たんぱく質は肉とか魚とかでしょ。」
世「そう言われればそうだなあ。でも、なんとなく似ているし。」
行「『たん』、しか合ってないじゃない。」
世「むむう。鋭い指摘です。」
行「どうせ、他の栄養素もさっぱり分からないんでしょ。」
世「ええと。うーん。・・・分かりませんな。家庭科は苦手でしたから。」
行「そういう問題かしら。」
世「苦手なものは、簡単には覚えられません。」
行「でもたしか、世代さんは料理するよね。」
世「ええ、します。」
行「大丈夫なの?」
世「本を見てそれに従うだけですから。楽なものです。」
行「まだ、その段階なのね。」
世「まあ、自分で考えて作れるわけではありません。
そうなるまでは、相当の時間がかかるでしょうな。」
行「それで、味の方はどうなの?」
世「普通・・・ぐらいかなあ。」
行「相当怪しいみたいね。」
世「ちゃんと、食べられますぞ。食べ残したことはありませんから。」
行「ふーん。」
(行代ちゃんはあからさまに納得していない顔をする)
世「信用ないなあ。」
行「だって、塩の量とか難しくない?」
世「別に。小さじ1杯とあればそれに従うだけです。」
行「味見をしてみて、足したり薄くしたりってけっこう大変よ。」
世「味見はしません。」
行「ちょっと待って。しないの?」
世「ぶっつけ本番です。」
行「どうしてよ?」
世「面倒ですから。」
行「そう。やっぱり、味のほうは怪しいみたいね。」
世「試しに食べてみます? 機会はいくらでもありますぞ。」
行「やめとく。」
世「はっはっはっ。その方が安全ですな。」
行「思ってた以上に危険みたいね。私、まだ死にたくない・・・。」
世「死にませんってば。」
行「とりあえず、世代さんを殺人者に仕立て上げたく
なったら食べるよ。それまで、待っててね。」
世「ううむ。それは、まずいな。」
行「監獄はいや?」
世「それよりも、行代ちゃんがいなくなるのが嫌です。」
行「言うわねー。」
世「行代ちゃんは世界で2番目に大切な人ですから。」
行「また、憎らしい表現をするわね。」
世「ふふふ。」
行「ふふふ・・・。」
世「今回はここまでにしますかな。」
行「そうね。じゃあ、また。」
世「それでは、また今度です。」

次の対話は7月中旬です。

行代ちゃんへの応援メールは届きません。

トップページに戻る

© 1997


このページは GeoCitiesです 無料ホームページをどうぞ