カルドセプト


ゲーム万博レポ

’01年7月28日
第2回MSO日本大会「世界のゲーム万博」
そう。これは私の久しぶりの舞台。このオーディ
ションには何としても受かりたい・・・。

選抜会場の東京国際フォーラムに、たどりついた。
「わあ。おおきい・・・。」
こんなに大きな建物でプレイすることができるんだ。
なんだか、わくわくする。ホールに入ると有名人が
いっぱい。キャーッキャーッ。私ってけっこうミーハー
みたい。

「このくじを引いてくださーい。」
同じ舞台に上がるのは、キールさん、羽場愛理さん、
カチモリさんに決まったみたい。憎き「大キ通信」の若社長の
キールさんに、セプター界のサラブレットの愛理さん。
ついに、愛理さんと同じ舞台に立てるんだ。緊張してきた。

ええと、このカチモリさんという方は・・・
「脚本家だよ。おチビちゃん。」
わざわざ、背の高い嫌な奴が教えてくれた。
「イーだ。おチビちゃんじゃありません。私にはTAIって名前があるんです。」
「ああ、そうかい。おチビちゃん。せいぜいがんばるんだな。」
そりゃあ貴方からすれば、みんなおチビちゃんかもしれないけど・・・。
絶対有名になって、名前で呼ばせてやるんだから。

開始を待っていると、後ろから声がかかった。
「お届け物です。」
紫のバラにカードがついていた。
  『いつものあなたのプレイを楽しみにしています あなたのファンより』
「あ、あの、これ誰に頼まれたんですか。」
「さあ。電話で依頼されただけですから。」
「そう・・・。」
紫のバラの人は、ここにも来てるかもしれない。だとしたら
ますます負けられない。いつも見守ってくれてありがとう。
私、がんばります。あなたのために。

ついに、ゲーム開始が宣告された。
観劇「万博A1−4」のはじまりはじまり〜

キールさんは火属性中心、愛理さんは金儲け主義、カチモリさんは
どちらかといえば風、世代は風属性中心、というブック構成。
愛理さんはミスルトで大儲け。世代はサキュパス配置時に
ガルーダではなくパラディンをいけにえにしたために、その後
しばらくクリーチャーを配置できず。こんな状況の中、カチモリ
さんがシャッターをドロー。


そのシャッターは私のドレインマジックを破壊した。
「あ、あの、いまの・・・」
「どうしたんだい。おチビちゃん。」
「この・・・台本と違う。」
「こりゃあ、カチモリさんが書き直す前のホンじゃないか。」
「あー、すまないねえ。隣で似たような演目をやるって聞いてねえ。
 うちとしては独自性を出したいわけで、それで書き換えたんだ。
 何か文句でもあるのかね?」
「・・・いえ。」
「それにしてもこの古いホンを渡したのは誰だ。」
・・・誰も返事しなかった。
「試合中でーす」
「私・・・続けなきゃ。」
「おいっ。セリフも分からないままどうやって・・・」

「もうあの子は駄目でしょうね。きっと失敗する。」
「あなた達は何も知らないのね。あの子は、第1回大会では
『バリアあらし』と恐れられ、第2回大会では惜しくも敗退するも
一般投票では1位(?)、そもそも往年の名優松岡先生にその
実力を見出されたのよ。これからの演技をよく見ておきなさい。」
「あの、全宇宙を掌握した松岡直樹に・・・知らなかった。」

キールさんが南火護符を10枚買うと、愛理さんが40枚買う。
そこでキールさんは北火護符に乗り換えた。南はフェイクだった
らしい。


「だれが誘おうとも見向きもしない。あの若社長は護符を金儲けの
道具としか思ってないようだ。」
「しっ。聞こえるぞ。」

キールさんは世代が苦労して配置したサキュパスに対してデコイで侵略。
サキュパスの横には世代のスペクターがある。何もしなければST40+10、
HP40+10で死んでしまう。世代の手札にはウインドアムルがあった。
ウインドアムルでST+10HP+20だ。HP10残る。というわけで世代は
アムル使用。戦闘開始。


画面に表示される『強打』の文字に私はびっくりした。
仕事熱心で冷血漢の笑い声が聞こえる。
「ははっ。アムルを使っても使わなくても結果は同じなのだよ。」
ピシッミシッ。仮面にひびが・・・。
観客から野次が聞こえる。
「おいおい〜、何やってんだよ。」
「それでもセプターかあ。」
「この大根が。つったってんじゃねえよ。」
ちがう。私・・・ちがう・・・。
「あの子、むざむざと母親を殺したのよ。スターになるために。」
パリーン。私、セミファイナリストの仮面が被れない。
かあさーん。かあさーん。サキュパスかあさーん。(渦)

世代が落胆している隙に、愛理さんはアルマジロ+ゴールドグースを行い、
配置済みのマミーは偶然倒されて、テレポートレベル上げ→ランドトランス、
という一連の動きで北火護符を一気買い。


さすが、愛理さん。私のプレイとはレベルが違う。
「私はここまで努力を積み重ねてきた。攻略本すら買って
 いないTAI、貴方には負けるわけにはいかない。」
バチバチッ

そして、キールさんはついに念願のアレスを配置。

ふと、キールさんが微笑んだように見えた。あんなにやさしい笑顔ができる
なんて・・・。まわりからはいつも冷酷って言われてるけど、本当はやさしい
人なのかも。

キールさんは世代のエルフにデコイで侵略+撃破。世代のスペクターにデコイ横移動
侵略+倒せず→再度横移動+撃破。すべてアレスの応援の力が大きく作用した。


やっぱり、噂どおりの冷血漢。少しでも「やさしい」なんて思った私が馬鹿だった。
私、絶対に負けない!どんな嫌がらせを受けようとも負けない。

カチモリさんはついにゴブリンズレアをドロー。どんどん配置する。

「ふふふ。ここまではもくろみ通りじゃ。」

愛理さんは城目前のキールさんにリコールを打つも、ゴールドトーテムに
ソウルハント+リベレーションをキールさんに実行されて効果薄。
世代は火護符枚数では追いつけないので北風護符を買って北火護符は全売り。
これを見てキールさんは火に配置していたバ=アルをレベル3に。
世代の手札にウェザリングが見えているので、愛理さんは即座にそこに
ランドプロテクトをかけてあげる。


「あの白い長靴みたいなのは何?」
「ソウルハントって言うんだ。おチビちゃん。」
「まあ、あの子ソウルハントも知らないでセプター気取り。信じられない。」
「本当にこれで愛理さんのライバルなのかしら。ねえ。」
「あなたたちにそんなことを言う資格あるの?カルドにこれだけの遠征費用を
使っている人はきっといない。これからが本当に恐ろしい。油断は禁物ね。」

世代はキールさんのファイアシールドを削るために、コーンフォークでパイロ
ドレイクに侵略。戦闘開始。世代の手札にはカタパルトがあるが使わない。


キールさんの手札が開く。防具使用不可の表示が出ている。そんな・・・
知らなかった。また、舞台で失敗してしまった。カタパルトを使えば
火の連鎖が落ちていたのに。入ってきた200Gの前に呆然としてしまった。
「さっさと舞台から降りちまえよ。」
もう、後ろからの野次は気にしない。私は最後までやるんだから。

愛理さんは北エリア風に配置していたセージを300G使って火に切り替え。
世代は下がり、キールさんと愛理さんが上がる。ついに29R。世代は北に
ウェザリング。そして鬼ダイスを狙う。あのLV3バ=アルは、ナイキー+
カタパルト+アレスの応援で落ちる。そして30Rウェザリングで逆転のはず。


ダイスを振る。牛歩でカチモリさんのLV2を踏む。終盤の鬼ダイス能力はどこへ?
「TAIはいま仮面をつけていない状態。それでは、この松岡直樹と会う前の
状態のまま。力を出せなくて当然です。」
松岡先生の思念が聞こえた。そう。私は松岡先生と出会う前は何も出来ない
みそっかすだった。なんという、もろい仮面・・・。

30R。愛理さんはキールさんとほぼ同じ魔力。迷った末にミスルトを選択。
世代は、ウェザリングすると魔力不足のためナイキー+カタパルトができない。
あきらめてダイスを振るも、バ=アル止まれず。愛理さんはしっかり100G儲け。
試合結果は1位愛理さん、2位キールさん、3位カチモリさん。


カチモリさんは感動していた。
「ブラボー!!私の脚本を上回る愛理さんのプレイング。
 いいものを見せてもらいました。ブラボー!!」
キールさんはいつも通りの顔だ。
「これでまた大キ通信はシェアを伸ばすことだろう。
 ありがとう。愛理さん。」
「お礼なんてとんでもないです。私はできる限り最高の
 プレイをしただけです。」
「なんともたのもしいことだ。」
そして、キールさんは私の方を向いていった。
「おい。今日のプレイはいったいどうしたんだ。
 紫のバラの人が見たらどんなに悲しむか・・・。」
「・・・ごめんなさい。」
「俺に謝っても仕方のないことだ。」
「あ、あの、・・・いえ。なんでもないです。」
「そうか・・・。」

この日の最終結果は、1位が新進気鋭の若手スターぶるうすリーチさん。
そして、2位が愛理さん。また、松岡先生の思念が聞こえた。
「愛理さんはこれで資格を得ました。TAI。あなたが、1年以内に
愛理さんと同等の賞を獲得すれば資格を与えます。望みを捨ててはいけません。」
「資格?何の資格ですか?」
















バル大天女候補。覚えておきなさい。」

1年以内・・・。私にできるのかしら。
でも可能性がある限り私は目指す。
あこがれのバル大天女を!

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